検索結果の上にAIが要約を出す、あるいはチャット型のAIがそのまま答えを返す。こうした経路から自社サイトが参照されるための整備は、AIO(AI Optimization)やLLMO(LLM Optimization)と呼ばれています。やることの大半は、これまでの技術的SEOと重なります。この記事では、確認する項目をチェックリストの形にまとめ、当社サイトで実際に入れている実装を例として示します。
最終更新日: 2026-09-11
チェックリスト 2026
上から順に、影響が大きく、かつ確認が簡単なものを並べています。
| # | 確認項目 | 確認方法 | 当社サイトでの実装 |
|---|---|---|---|
| 1 | 各ページの冒頭に、結論が3行程度で書かれているか | ページを開いて、見出しの直後を読む | 記事・アプリ紹介ページの見出し直下に要点ブロックを置いている |
| 2 | 構造化データ(JSON-LD)が壊れずに読めるか | ページのソースから JSON-LD を取り出して構文チェックする | 記事は Article、よくある質問は FAQPage、パンくずは BreadcrumbList を1ブロックにまとめている |
| 3 | 著者と発行者が構造化データで示されているか | JSON-LD の author / publisher を確認する | author は Person、publisher は Organization を参照している |
| 4 | 読み上げ対象(speakable)が実在する要素を指しているか | cssSelector が示す要素がページにあるか確認する | 要点ブロックと見出しを指定している |
| 5 | 更新日が本文とデータの両方に出ているか | 本文の表示と dateModified を突き合わせる | 本文の「最終更新日」と dateModified を同じ値にしている |
| 6 | llms.txt があるか | ドメイン直下の /llms.txt を開く | サイトの案内と主要ページの一覧を置いている |
| 7 | 本文をまとめた全文ファイルがあるか | /llms-full.txt を開く | 公開ページの本文をまとめたファイルを生成している |
| 8 | robots.txt でAI関連のクローラーの扱いを決めているか | /robots.txt を開いて記載を確認する | 許可・拒否の方針を記載している |
| 9 | サイトマップに新しいページが載っているか | sitemap.xml から辿れるか確認する | 追加した記事はサイトマップに追記している |
| 10 | 主張の出典が本文中にリンクされているか | 数字や制度の記述に、一次情報へのリンクがあるか確認する | 公的機関のページを本文からリンクしている |
| 11 | 表で整理できる情報が表になっているか | 比較・分類の記述を確認する | 比較や項目一覧は表にしている |
| 12 | 関連ページ同士が内部リンクでつながっているか | 関連記事ブロックの有無を確認する | 新旧の記事を相互にリンクしている |
llms.txt と llms-full.txt
llms.txt は、サイトの概要と主要なページをテキストで示すファイルです。仕様はllmstxt.orgで公開されています。標準化された仕様ではなく提案として公開されているものなので、置いたからといって参照が保証されるわけではありません。ただし、作成コストが小さく、サイトの構成を自分たちで再確認する機会にもなります。
当社サイトでは、ドメイン直下に /llms.txt(案内と主要ページの一覧)と /llms-full.txt(公開ページの本文をまとめたファイル)を置いています。全文ファイルは記事を追加するたびに生成し直しています。
構造化データ
JSON-LD の書き方と対応する種類は、Googleの構造化データの概要にまとまっています。語彙そのものの定義はschema.orgで確認できます。
実装で気をつけている点は3つです。
- 1ブロックにまとめる: Article・FAQPage・BreadcrumbList を
@graphに並べ、参照は@idでつなぎます。 - 壊さない: 既存のブロックを作り直さず、必要なフィールドだけを足します。追加後は必ず構文チェックを通します。
- 実在しないものを書かない: speakable の
cssSelectorは、そのページに実在する要素だけを指します。
クローラーの扱いを決める
どのクローラーを許可し、どれを拒否するかは事業判断です。Googleが公開しているクローラーの一覧はGoogle の一般的なクローラーで確認できます。まず自社の robots.txt を開き、方針が書かれていない状態になっていないかを確認してください。
なお、公開する情報の範囲を広げるということは、公開したくない情報を誤って出す余地も増えるということです。社内資料や取引先情報が公開ディレクトリに置かれていないか、あわせて確認してください。この観点は、IPAが公開している情報セキュリティ10大脅威の項目とも重なります。
出典と、書いてはいけないこと
AIが参照するかどうかにかかわらず、根拠のない数字や断定は書かないでください。制度・統計は一次情報にリンクし、更新日を明示します。生成AIを使って原稿を作る場合の社内ルールについては、総務省のAI事業者ガイドラインの掲載ページに、本編と別添(チェックリスト・ワークシートを含む)が公開されています。生成AIサービスへの情報入力については、個人情報保護委員会の生成AIサービスの利用に関する注意喚起等についてが参照先になります。
「AI検索で1位になる方法」といった保証は、どの事業者にもできません。表示のされ方は各サービスの仕様変更で変わります。できるのは、内容を正確にし、機械にも読み取れる形で置いておくことまでです。
参考にした情報源
- 総務省「AI事業者ガイドライン」掲載ページ
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」
- IPA「情報セキュリティ10大脅威」
- Google 検索セントラル「構造化データの概要」
- llmstxt.org(llms.txt の提案仕様)
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- 中小企業の生成AI活用 業種別ユースケース表(製造・小売・介護・士業) — 業種別の使いどころはこちら。
本記事は当社サイトでの実装例と確認項目の整理であり、特定の検索サービスでの表示・順位・参照を保証するものではありません。
よくある質問
llms.txt を置けばAIに引用されますか。
されるとは限りません。llms.txt は llmstxt.org で公開されている提案仕様であり、標準化されたものでも、各AIサービスが必ず読むと明言しているものでもありません。作成コストが小さくサイト構成の再確認にもなるため試す価値はありますが、参照や引用を保証するものではありません。
AIO/LLMO は従来のSEOと別物ですか。
やることの大半は重なります。本文のチェックリストのうち、構造化データ・更新日の明示・サイトマップ・内部リンク・出典リンクは、いずれも従来から技術的SEOで確認してきた項目です。冒頭に結論を置く、比較を表にするといった書き方の工夫が加わったと考えるほうが実態に近いです。
AI関連のクローラーは拒否すべきですか。
事業判断です。参照されたい情報が中心なら許可、公開範囲を絞りたいなら拒否という整理になります。Googleが公開しているクローラーの一覧で対象を確認したうえで、robots.txt に方針を明記してください。方針が書かれていない状態のまま放置しないことが先です。