士業事務所のためのAI活用ガイド業界別AI活用資料

士業事務所のための
AI活用ガイド

顧問先対応の増加、法改正のキャッチアップ、繁忙期の書類作成。士業の現場でそのまま使えるAI活用例5選と、コピーして使える指示文、失敗しない導入の順番をまとめました。

無料資料・読了の目安 約5分・2026年10月改訂

この資料で分かること

士業事務所の「いま」の課題

顧問先からの問い合わせは増え、法改正は続き、繁忙期には書類が集中します。専門的な判断に時間を使いたいのに、説明文や議事録、案内文の作成に追われています。AIは、判断そのものではなく、文章を整え、要約し、下書きを作る部分を助けます。

AIに任せること、人が決めること

AIは文章の下書きや整理が得意ですが、事実の確認と最終判断はできません。先に線を引いておくと、安心して使えます。

AIに任せやすい仕事

  • 専門的な文章の言い換え・要約
  • 定型的な案内文や送付状の下書き
  • 面談メモの整理、発信物の構成案

人が決める仕事

  • 法令の解釈と個別案件への当てはめ
  • 申告・申請・契約書の最終内容
  • 顧問先への助言の内容

現場で使えるAI活用例 5選

指示文は、〔 〕の部分を書き換えて、そのままAIに貼り付けて使えます。

① 顧問先への説明文の言い換え

こんな場面:制度や手続きを顧問先に説明するとき

自分で書いた正確な説明文を渡すと、専門用語を分かりやすい言葉に言い換えます。内容そのものを作らせるのではなく、伝わる表現に直す部分だけを任せるのが安全な使い方です。

そのまま使える指示文
次の説明文を、専門知識のない経営者に伝わる文章に書き直してください。
・内容は変えない。条件や例外を省略しない
・専門用語は初めて出たところで一言説明する
・最後に「お客様にお願いしたいこと」を箇条書きで

〔自分で書いた説明文を貼る〕
人が確認すること: 言い換えによって意味が変わっていないか。条件や期限が抜けていないか。

② 定型書類の下書き

こんな場面:送付状や依頼状、案内文を作るとき

用件と相手を伝えると、定型的な文書の下書きを作ります。事務所の過去の文例を一緒に渡すと、書式や言い回しをそろえられます。

そのまま使える指示文
次の用件で、顧問先あての案内文を作ってください。
・件名、あいさつ、用件、提出していただく書類、期限、問い合わせ先の順
・下の文例の言い回しに合わせる

用件:〔例:年末調整の書類提出のお願い〕
文例:〔事務所の過去の案内文を、固有名詞を消して貼る〕
人が確認すること: 期限・必要書類・金額が正しいか。契約書や申請書など法的な効果を持つ書類の内容は、必ず有資格者が作成・確認する。

③ 法改正情報の要約

こんな場面:改正の概要を所内で共有するとき

官公庁が公表している資料の本文を渡すと、要点と、実務で対応が必要なことを整理します。要約は入口として使い、必ず原文に当たってください。

そのまま使える指示文
次の資料を要約してください。
・「何が」「いつから」「誰を対象に」変わるかを最初に3行で
・実務で対応が必要なことを箇条書きで
・資料に書かれていないことは書かない

〔官公庁の公表資料の本文を貼る〕
人が確認すること: AIは存在しない条文や制度を、もっともらしく書くことがあります。条文番号・施行日・数値は、必ず官報やe-Gov法令検索、所管官庁の資料で確認する。

④ 面談議事録の整理

こんな場面:顧問先との面談の後

面談メモを渡すと、決まったこと・宿題・次回までの期限に分けて整理します。担当者ごとの宿題を一覧にすると、対応もれを防げます。

そのまま使える指示文
次の面談メモを議事録に整理してください。
・「決定事項」「確認が必要な事項」「宿題(担当・期限)」に分ける
・メモにない内容は足さない

〔顧問先名を「A社」に置き換え、個別の事情が分かる記述を除いたメモを貼る〕
人が確認すること: 決定事項の表現が、実際の合意内容と合っているか。

⑤ ブログ・ニュースレターの作成

こんな場面:顧問先向けの定期的な発信を続けたいとき

テーマと伝えたい要点を渡すと、見出し案と本文の構成、下書きを作ります。専門的な内容の正しさは、執筆者が責任を持って確認してください。

そのまま使える指示文
顧問先向けニュースレターの下書きを作ってください。
・タイトル案を3つ
・本文は600字、見出しを2つ
・読者は中小企業の経営者。専門用語は少なく
・最後に「まずやること」を1つ

テーマ:〔 〕
伝えたい要点:〔自分で確認済みの事実を箇条書きで〕
人が確認すること: 書かれている制度・数値・期限が正しいか。資格ごとに定められた広告のルールに沿っているか。

指示文がうまくいく3つのコツ

  1. 役割と読み手を伝える「あなたは〇〇です」「読むのは〇〇です」と最初に書くと、言葉づかいが目的に合います。
  2. 材料を渡すAIは、渡していない事実を知りません。メモや数字を貼り、「ここにないことは書かない」と添えます。
  3. 形を指定する字数、項目、箇条書きか文章かを決めておくと、あとで直す手間が減ります。

一度で決めようとせず、「もう少し短く」「敬語をやわらかく」と重ねて頼むと、仕上がりが良くなります。

AIに入力しない情報

顧問先の名称、個人情報、財務情報、相談の内容は入力しないでください。士業には守秘義務があります。文章の形を整えるために使う場合も、固有名詞と、顧問先が推測できる具体的な事情を消してから入力してください。

  • 個人が特定できる情報(氏名・住所・電話番号・顔写真など)
  • 取引先との契約で秘密にしている情報
  • 相手先が分かる形の見積・契約金額

業務で使う前に、入力内容がAIの学習に使われない設定になっているかを確認してください。AIの答えは下書きです。事実・数字・固有名詞は、必ず人が確認してから使ってください。

失敗しない導入 3ステップ

  1. 1業務だけ選ぶ最初は「顧問先への説明文づくり」など、繰り返し発生する定型業務を1つに絞ります。一度に広げると、どれも続かなくなります。やること:最近書いた説明文を1つ選び、固有名詞を消して言い換えを試します。
  2. 所長・担当パートナーが2週間使うスタッフに渡す前に、決める立場の人が自分で使い、事務所の文体とチェック手順に合うように指示文を直します。やること:直した指示文を共有メモに保存し、事務所の「型」にします。
  3. 浮いた時間を記録する作業時間が週に何分減ったかをメモするだけで構いません。数字になると続けやすく、次にどの業務へ広げるかも決めやすくなります。やること:2週間後に振り返り、次の1業務を選びます。

よくある質問

AIの回答を、法令の調査に使ってもよいですか?

調べる入口としては使えますが、回答をそのまま根拠にすることはできません。AIは存在しない条文や判例を示すことがあります。必ず法令の原文や所管官庁の資料に当たり、専門家としての判断はご自身で行ってください。

無料のAIでも始められますか?

始められます。ChatGPT・Claude・Geminiなどの対話型AIには無料プランがあり、下書きづくりを試せます。業務で使う場合は、入力内容がAIの学習に使われない設定にできるか、法人向けプランを選べるかを確認してください。

パソコンが苦手な人でも使えますか?

使えます。人に頼むときと同じように文章で伝えるだけなので、特別な操作は要りません。スマートフォンのアプリからも使えます。まずは本資料の指示文を、そのまま貼り付けるところから始めてください。

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